【大分県】経審の点数が足りない?それでも公共工事に参加できる方法とは
公共工事の受注を目指す建設業者にとって、「経審(経営事項審査)」の点数は大きなハードルです。経審の総合評定値(P点)が一定以上でなければ、多くの入札に参加できないからです。
しかし、「経審の点数が足りない=公共工事に参加できない」というわけではありません。実は、点数が低くても工夫次第でチャンスを広げる方法があります。本記事では、経審の点数が十分でない建設業者が、公共工事に関わるための具体的な制度や戦略を紹介します。
経審の点数が低くても活用できる制度とは?
1. 小規模工事等の随意契約制度を活用する
多くの自治体では、一定金額以下の工事(例えば130万円未満の工事)は随意契約として、入札なしで直接契約できる仕組みを設けています。この場合、経審の評定値が必須とされないケースもあり、小規模な建設業者にとっては貴重な参入チャンスです。
2. 地域要件や特例措置をチェックする
自治体によっては、過疎地域や災害対応など特定の条件下で、経審点数の要件が緩和されるケースもあります。また、地域密着の中小業者を優遇する「地元業者枠」が設けられていることも。お住まいの地域や工事発注機関の要項を確認してみましょう。
3. 共同企業体(JV)方式で参加する
単独では経審点数が不足していても、他の業者とJV(ジョイントベンチャー)を組むことで、点数を補い合いながら入札参加が可能になります。特に中堅業者と提携できれば、自社の経験値向上にもつながります。
経審に代わる実績作りで未来の点数アップへ
経審の点数は1年ごとに見直されます。したがって、今は点数が足りなくても、将来に向けて地道な実績作りを行うことが重要です。
・公共工事以外の工事で経験を積む
民間発注の建設工事や、地元企業の修繕案件など、経験を積める現場は多数あります。これらの実績をしっかり記録・整理し、次回の経審で評価される準備を進めましょう。
・財務体質の改善や資格取得に取り組む
経審点数の大きな要素である経営状況(Y点)や技術力(Z点)は、日々の経営改善で向上可能です。特に技術者の国家資格取得は評価アップにつながりやすく、計画的な人材育成が効果的です。
「経審の点数が全て」ではない
公共工事への参加には、確かに経審点数が大きく関係しますが、それだけが全てではありません。地域ごとの制度や特例、戦略的なパートナーシップを活用すれば、道は開けます。
特に地元の中小建設業者にとっては、「地域密着」「小回りが利く」「迅速な対応」といった強みを活かせる分野も数多くあります。
行政書士に相談して最新の制度を把握しよう
各自治体や公共機関の制度は、頻繁に見直されることがあります。制度や条件の最新情報を確実に把握するには、建設業許可や経審に詳しい行政書士への相談がおすすめです。
・随意契約に関する地域ルールの確認
・入札参加資格申請の書類作成支援
・将来の経審対策に向けた改善アドバイス
といったサポートが受けられ、公共工事への第一歩がより現実的になります。
まとめ:経審点数が低くても、公共工事の道はある
経審の点数がすぐに上がらないからといって、公共工事をあきらめる必要はありません。小規模工事や地域制度、JVの活用など、自社に合った方法を探ることで、新たなチャンスが生まれます。まずはできるところから一歩ずつ進めていきましょう。
次回予告:
「公共工事の入札に必要な“入札参加資格”とは?取得の流れと注意点をわかりやすく解説」
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